アプリケーション開発のスピード向上や効率化をめざす企業に向けて、ローコード開発プラットフォーム「OutSystems」の特徴や導入事例をまとめています。OutSystemsを活用することで、既存システムとのスムーズな連携、直感的な操作性、豊富なテンプレートやパーツ、マルチデバイス対応、さらにはAIを活用した開発体験が可能です。導入事例を自社の状況に置き換えて考えることで、OutSystemsの機能を具体的にイメージできるでしょう。
「OutSystems」は、必要最小限のソースコードを使用するだけで、簡単にアプリケーションを構築できるローコード開発プラットフォームです。アプリケーションの開発から運用までをサポートし、品質確認や安全な運用を支援します。また、外部システムとの連携機能も充実しています。
OutSystemsを利用するメリットを6つ紹介します。
ローコード開発ではプログラミングスキルがなくても、直感的な操作によってアプリケーションの構築が可能です。従来の開発方法と比べて、時間のかかる工程を省略できるため、短期間で完了します。
ドラッグ&ドロップで操作するビジュアルモデリング機能を活用して、アプリケーションのデザインを設計します。そのデザインを基盤にした、ソースコードの生成からデプロイまでの工程が自動化され、ワンクリックで動作する高品質なアプリケーションが完成する仕組みです。
プログラミング経験が少ないユーザーでも、ドラッグ&ドロップの簡単な操作のみで、既存システムとの連携が可能です。
SAPやSalesforce、REST API等、さまざまな業務アプリケーションやクラウドサービスとの連携をサポートしている他、OracleやMySQL等の外部データベースへの接続も標準で組み込まれています。
既存システムのデータを活用したアプリケーションを開発することで、IT資産の有効活用にも効果的です。
また、独自のソースコードを使用すれば、OutSystemsを拡張できるため、既存システムとの連携が必要なプロジェクトでも役立ちます。
アイコンのドラッグ&ドロップ操作で、画面や処理フロー、データモデルを設計し、アプリケーションを自動で完成させられます。
また、専用のIDE(統合開発環境)により、UIやロジック、プロセス、データモデル等を簡単に設定できるため、メカニズムの把握も難しくありません。開発者のコーディングスキルのばらつきも解消されます。
さらに、ビジュアル開発により生成されるソースコードは、SQLインジェクション等の攻撃を防ぐほど、セキュリティ性が高いです。
テンプレートやパーツ等、誰もが使いやすいUI(ユーザーインターフェース)を短時間で設計するのに必要なビジュアル要素が豊富です。これらを活用して、高品質なUIを構築できます。
テンプレートには、一般的な業務アプリケーションで使用されるダッシュボードやフォーム、ギャラリー、リスト等が含まれており、カスタマイズも自由自在です。
また、ボタンやアイコン、パーツ等をドラッグ&ドロップで簡単に配置できるので、プログラミング経験が少ないユーザーでも、使いやすいUIを設計し、利便性の高いアプリケーションの提供が実現します。
レスポンシブWebデザインに標準対応しており、PC(Web)やスマートフォン(モバイル)、タブレット等、各種デバイスの画面サイズに適したデザインと操作性を提供します。ひとつのアプリケーションを開発するごとに、各種デバイスに適したアプリケーションをまとめて構築できます。モバイルに関しては、iOS/Androidのどちらの環境でも動作に問題はありません。
プレビュー機能で各デバイスのレイアウトや動作を確認しながら、開発を進められる点が魅力です。また、デバイスのネイティブ機能(カメラやGPS、プッシュ通知等)をドラッグ&ドロップ操作で統合できるため、アプリケーションの完成度が高まります。
AIはいくつもの事例を学習しているため、開発者が直面するエラーや問題点を検出し、それらに適した修正方法を提案してくれます。また、次に行うべきアクションをリアルタイムで提示することで、効率的な開発のサポートが可能です。
AIアシストにより、複雑なコーディングや設定の手間が軽減され、人的エラーや長いリードタイムの発生リスクを最小限に抑えられます。
以下より、OutSystemsの導入による成功事例を紹介します。
ある大手製造業の企業では、レガシーシステムの近代化と迅速な開発プロセスの確立を目指し、ローコードプラットフォームであるOutSystemsを導入しました。この取り組みにより、開発工数を約30%削減する成果を達成しています。
さらに、基幹システムや部品管理システムにおいてアジャイル開発手法を推進し、開発生産性の向上と業務効率化を実現しました。生産性の効果測定にはファンクションポイント法を採用し、各プロジェクトの特性を正確に把握することが可能となりました。
現在、この企業では70以上のプロジェクトでOutSystemsを活用しており、ユーザーからの要望に迅速に対応できる体制を整備しています。これにより、顧客満足度の向上にも大きく寄与しています。
ある地方金融機関では、システム開発力の強化と内製化を推進するため、ローコード開発プラットフォームの導入を決定しました。人材育成と開発体制の整備を進め、アジャイル開発手法を取り入れることで、工数を抑えたシステムのリプレースを実現しています。これにより、高いセキュリティと安定性を確保しつつ、運用面での負担も軽減されました。
さらに、新たな組織を立ち上げ、クラウド活用と柔軟な開発体制の構築を目指しています。今後は、顧客向けアプリケーションの開発も視野に入れ、地域全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を目標としています。
ある大手住宅メーカーでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進と開発スピードの向上を目指し、ローコード開発プラットフォームの導入を決定しました。これにより、モバイル対応の遅れという課題を克服し、短期間で複数のモバイルアプリケーションをリリースすることが可能となりました。
内製化の推進に伴い、開発環境の標準化を進め、ガバナンスの強化と運用負荷の軽減を実現しています。2019年には、工事写真管理のアプリケーションをわずか半年でリリースし、その後もスケジュール管理、現場調査、従業員検索などのアプリケーションを次々と開発しています。
今後もアーキテクチャの統制を図りながら、さらなる開発生産性の向上を目指しています。
OutSystemsは、プログラミングの知識がなくても、簡単な操作でアプリケーションの作成が可能なローコード開発プラットフォームです。スピーディな開発や既存システムとの連携、直感的なビジュアル操作、高品質なUIテンプレート、マルチデバイス対応、さらにはAIアシストによる開発体験等、多くの優れた特徴を持っているため、開発期間の短縮やコスト削減等を実現できます。
アプリケーション開発を自社で行うには、開発環境選びが重要です。エクシオ・デジタルソリューションズでは、OutSystemsの導入支援を通じて、企業の開発力向上をサポートします。
「システムのブラックボックス化を防ぐ!ローコード開発のススメ」では、OutSystemsの特徴や活用事例を中心に、ローコード開発がもたらすメリットや企業の課題解決への道筋を詳しく解説しています。DX推進やシステム刷新をお考えの方は、ぜひ資料をご覧ください。
2025/02/19 | カテゴリ:アプリケーション・実⾏基盤
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